教育現場のICT化でまず最初に着手すべき事が、教員と生徒とのコミュニケーションをとるツールを何にするかという選択です。ほぼGoogleかMicrosoftのどちらを選択するのかの2択だと思います。iPadを導入している学校も多いので、Apple IDで管理されている方もいるかもれません。
この記事では、筆者がGogleWorkspaceを選択した理由をご紹介します。コラボレーションツールをこれから導入する方、コラボレーションツールを変更しようと検討している方は参考にしてください。
GoogleWorkspace for Education Fandamentals で出来ること
GoogleWorkspace for Educationには有料版もありますが、以下のことが無料版Fandamentalsで全て可能です。無料版でも十分すぎる機能を使うことができます。私の勤務先でもGoogleWorkspace for Education Fandamentalsを利用しています。
- 生徒、教員、職員に独自ドメインのメールアドレスを配布できる。(10,000 ユーザを超える場合は、Google Workspace サポートに問い合わせが必要)
- 100TBのストレージを組織で共有できる。
- GMail、Googleチャット、GoogleMeet、Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、Googleカレンダーなどのツールが豊富
- GAS(Google Apps Script)が超便利
独自ドメインのメールアドレス
ドメインは、学校のホームページ(トップページ)のURLのwwwの右側です。
[ https://www. ◆◆◆ココがドメイン◆◆◆]
この記事のドメインは、[nosuke-recipe.com]ですね。GMailアドレスを発行するだけで、ユーザはGoogleWorkspace for Educationのツールを使用することができます。ユーザ登録も簡単です。
100TBのストレージ
100TBのストレージがあれば、「約 1 億件のドキュメント、8 百万件のプレゼンテーション、40 万時間の動画を保存」が出来ます。これは教育現場にとっては衝撃的なストレージ容量で、これだけのストレージを使用することはまずありません。
NAS(ネットワーク接続されたハードディスク)を撤去出来る!
教職員のデータを管理するためには、職員用のサーバを立ててNAS等にデータを保存します。NASのデータは消えてしまっては大変なので、バックアップを取らなくてはなりません。UPS(無停電装置)のバッテリー交換費やサーバ管理費など、データの管理費用は意外と高いです。Googleのドライブ内のデータはバックアップがとられていて、管理者は簡単に復元することが可能です。復元方法は次のリンク先を参照してください。
ドライブ内のデータの復元方法
バックアップが自動で行われ、復旧が容易で、大容量の無料ストレージならば、もうNASを使う理由が見当たりません。私の勤務先ではNASを撤去しました。セキュリティについては、また別の記事で紹介しようと思っています。
ツールが豊富
Googleの基本的なツールと使用目的は次の通りです。他にも沢山あります。
ツール名 | 主な用途 |
---|---|
Gメール | メールおよびアカウント識別 |
Googleチャット | 業務連絡 |
Googleドライブ | 全データの保存場所 |
Googleドキュメント | 文書データの作成 |
Googleスプレッドシート | 簡単なデータベースの作成 |
Googleフォーム | アンケートなど意見の集約 |
Google ミート | オンライン授業で利用 |
Googleクラスルーム | 授業管理 |
Google キープ | メモの共有 |
Googleカレンダー | 行事の共有、予定管理 |
GAS(Google Apps Script)によるツール操作
GASはGoogleのコンテンツを操作できるスクリプトのことです。例えば、Googleフォームでアンケート調査を行い、Googleスプレッドシートに書き込まれたデータをGMailで送信するなどの一連の処理をスクリプトで組むことができます。この複数のツールをGASで操作できることがとても強力です。Googleスプレッドシートなどのファイルは、Googleドライブ内で1ファイル毎にIDで管理されているため、ファイルがドライブのどこにあってもIDで目的のファイルを指定でき、GASとの相性がとてもいいのです。
まとめ
GoogleWorkspaceを導入するにあたって、Office365 A1やApple School Manager なども検証しましたが、操作性や機能面でGoogleWorkspaceが群を抜いているように感じました。
運用してからは、特にGASの利便性が高いです。
私の勤務先では、2022年度からChromebookを生徒一人一台購入をすることになりました。このChromebookの導入もGooogleWorkspace(同時 Gsuite)を選定した大きな理由です。
アイキャッチ画像は、Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像を編集しています。
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